かけがえのないもの

みなさん、こんにちは。コアネット教育総合研究所の福本です。
毎日、寝不足という方も多いのではないかと思いますが、昨日は体操で内村選手が金メダルを獲得しましたね!「悲願の金」だったと思うので、本当に良かったです!

日本人選手の活躍が連日報じられていますが、出場している選手の経歴を見ると、私学出身の選手が多いことに気づきます。残念ながら3大会連続の金メダルとはなりませんでしたが、平泳ぎの北島選手はご存じのとおり本郷高校の出身。昨日、バタフライで銅メダルを獲得した星奈津美選手は埼玉の春日部共栄の出身です。

大学進学をはじめとする学習面だけでなく、スポーツ界、そのほか様々な分野で活躍する私立出身者を見ていると、やはり私学の底力を感じます。それだけ私学には多様性がある、ということなのですよね。

さて、こうやって毎日日本人選手のメダル獲得のニュースが流れますが、きっと彼らは4年に一度の「この日」標準を合わせ、そして表彰台を目標に向かって競技人生を歩んでいるのだと思います。

彼らが目標を達成できるのはなぜか。それは目標を設定し、そこに向かってたゆまぬ努力をし続けたからだと思います。

では、メダル獲得を目指しながらも今回残念ながらそれを逃してしまった選手、金メダルを目指していたけれどもメダルの色が違った選手のこれまでのプロセスは「失敗」だったのでしょうか?
結果としては「目標達成」とはいかなかったわけですが、必ずしも「失敗だった」わけではないと思います。その過程で得たもの、成長したこともきっとあったはずです。これは、目標を設定し、その目標に向けて努力することなしには得られなかったものだと思います。

先日、青森の学校で開催した研修でもそうですが、先生方に目標設定をしていただく場面があります。その時、例えば「進学実績目標」を設定することに後ろ向きな発言が続くことがあります。
もちろん、その目標を達成できなかった時のことを考えて「不安」や「恐れ」を感じることもあると思います。でも、その「不安」「恐れ」によって目標を下げたり、設定すること自体から逃げてしまっては、得られるはずだった「成長」や「変化」を得ることもできなくなってしまいます。

もちろん、スポーツ選手は「結果」が強く求められます。そこは学校教育とは違うかもしれません。
スポーツ選手は自分(たち)に目標を課しますが、学校において進学実績目標を設定したとき、そこには「生徒」が介在します。
確かに、スポーツ選手と学校では違う部分もあることでしょう。

ただ、学校において目標を設定することは、学校として「組織」として目標を設定する、ということに他なりません。つまり、教職員全員が目標に対して責任を持ち、役割を担うということになるわけです。そうやって、「組織」が成長、変化していくことこそ、よりいっそう「私学」が魅力ある存在になっていくために必要なことなのではないかな、と思います。

この夏、ロンドンでがんばる選手たちに勇気をもらいながら、私たちもがんばりましょう!!