Who are you?

みんさん、こんにちは。コアネット教育総合研究所の福本です。
昨日は、まさに夏らしいお天気でしたが、今日は少し曇っていますね。うだるような暑さもちょっと休憩、といったところでしょうか。

さて、みなさんは「あなたは誰ですか?」もしくは、「あなたはどのような人ですか?」と聞かれたら、どのように答えますか?
意外と難しいですよね。名前や性別や出身地や、今の所属。これらは、当然あなたを表すものですが、これがあなたの全てではありません。では、あなたは一体何者なのでしょう。

自分自身の「キャリア」を考えていく時に、この問いに対する答えを考えていくことは、ひとつ大切なことだと言われています。


先日、6歳の長男とこんな会話がありました。工作やお絵かきが好きな息子が、自分が作ったものを自慢げに見せてきた時のことです。

「すごいねー。本当に工作が好きなんだね!」

おそらく、本人自身、工作やお絵かきが大好きなんだと思います。ただ、こう言われるごとに、彼の「自分は工作やお絵かきが好き」という自己認識が強化されているような気がします。時折、何も聞いていないのに「僕は工作やお絵かきが好き」と「宣言」します。

20年後、「あなたはどのような人ですか?」と質問されたら、彼は「私はもの作りが好きな人です」と答えるのでしょうか。このままいけば、きっとそうなると思います。

ただ、この自己認識には意図的ではないにしても親の関わりが介在しています。ことによると、「工作が好き」のもうひとつその奥に何か自分自身の「コア」となるものがあるのかもしれません。
「達成感がたまらない」「作ったものを見て喜ぶ人の笑顔がたまらない」

それは、今の彼には分らないと思います。ただ、自分も好きだし、周りからもそう言われるのだから、自分は工作やお絵かきが好き、ということを自己認識として持っているのだと思います。

よく、キャリア教育の取り組みで「自分史作り」というものがありますね。保護者の方や親戚の方に自分の昔の話を聞いて、それも参考にしながら自分の歴史を書き連ねるというものです。
自分自身のルーツを見直すいい取り組みだと思います。ただ、この作業においても、他者の関わりが介在します。そこで出てきた話や、その人に対する評価に、いやがおうにも影響されます。

つまり、例えば「自分史作り」もキャリアを考える時のひとつのソースにすぎないのです。
むしろ、様々なことを経験しながら、その都度自分自身を振り返ってみることのほうが、よっぽど自分のコアを見つめ直すには大切なのではないでしょうか。

さて、私自身に「あなたは何者ですか?」という問いを投げかけてみます。
「・・・・。」まだ、明確にはわかりません…。
この問いに答えるのは、難しい作業なのかもしれませんね。気長に付き合っていきましょう!