2190日の旅

みなさん、こんにちは。コアネット教育総合研究所の福本です。
今日は急に少し寒いくらいの陽気になりましたね。一部の地域では、気温が10度を下回ったそうですね。どうりで、さすがに暑がりの私でも「寒い」と感じたわけです。


さて、昨日私たちが事務局を務める私学マネジメント協会が主催する定例セミナーにて海陽中等教育学校校長の中島尚正先生にご講演いただきました。今年の夏には、実際に学校を訪問させていただく機会もいただいたのですが、校地も広く、校舎は新しく、眼前には太平洋が広がっており、素晴らしい環境でした。と同時に、ハウスマスター(寮長)の先生のお話はとても学ぶべき点の多いお話でした。

昨日のご講演でも、たくさん勉強させていただいたのですが、キーワードは「リーダーの育成」「全人教育」「全寮制」の3つだったと私は感じました。
リーダーたるにふさわしい人材を、勉強面だけではなく、人格的な部分においても、寮生活と学校生活を通して育てるという海陽の考え方と、その実践は示唆に富んだものだったと思います。

特に、友人・先輩、後輩と寝食を共にする寮生活は、「異質な他者と協調、協働する」というグローバルリーダーに欠かせない要素を養うことに大きく寄与しているというお話には、私も強く共感します。

海陽の事例と比較してしまっては非常に申し訳ないのですが、教員時代、部活で生徒を合宿に連れて行くと、たった2泊3日程度でも、目に見えて子どもたちが成長しているのが分かります。
これは、幼稚園・小学生にサッカーを教えている時も同様でした。いつもと違う場所という物理的な影響もあるのだと思いますが、明らかにいつもとは違い、凛として行動する彼らが合宿日程をすべて終えた時には、確実に表情が変わっていることを、出迎えた保護者の方々も敏感に感じておられました。


中島先生は、今の若者たちに関して気になることとして、他者と上手にコミュニケーションをとることができない、ということを挙げていらっしゃいました。
確かにそんな気がします。そして、これって、すごく問題ですよね。

もしかしたら、ここが今一番日本が諸外国から後れを取っているところかもしれないな、と思いながら昨日の講演を拝聴しました。


そうそう、先日京都に出張に行った際のこと。あるお寺の拝観料を支払う受付で、そんな日本人の弱みを微塵も感じさせない方がいらっしゃいました。


それは、年の頃にして50代の女性でした。
決して上手とは言えない(むしろ、ほぼ英語交じりの日本語)英語で、堂々と外国人観光客とコミュニケーションをとっていました。

これが真のコミュニケーション力なのかどうかは分かりませんが、これからの社会で活躍していくためには、「真のコミュニケーション力」は必要不可欠なのではないでしょうか。