モラトリアム宣言

みんさん、こんにちは。
コアネット教育総合研究所の福本です。

8月も早いもので後半に突入。
夏休みの宿題に追われて泣く泣く机に向かっている中高生も少なくないかもしれませんね。
私自身、ご多分に漏れず「その手」の生徒だったので、この時期になると無性に気持ちが焦ります。


さて、先日8月の上旬に大阪で行われた進路指導強化講座の講師を務めさせていただきました。
東京で2年開催した講座が関西に初上陸した形です。
関西の先生方にも我々の考える進路指導のあり方をお伝えする機会を持つことができて良かったと感じています。


ちょうど、その講座当日のお昼に外で昼食をとっている時のことでした。


偶然隣におそらく高校生くらいと思われる女の子が二人お昼を食べていました。

漏れ聞こえてくる話を聞いていると、どうやらやはり高校生。
そして、話の内容からすると、おそらく中高一貫校の高校1年生のようです。

「夏休み中に大学のオープンキャンパスに行けって言われるけど、正直どこ行ったらいいか分からないよね。」
「まだ、そんな将来のことなんて考えられないよね。」
「せっかく中学受験して一貫校に入ったんだから、もっとゆっくりしたい!」

そんなことを話していました。


いやいや、今から将来のこと考えておくくらいのことしないと、2年後困るぞー。
せっかく一貫校に入ったんだから、ゆとりをもって将来のこと考えるんだよ、逆、逆!


と、おじさんは突っ込みたくなるわけですが、ここで口をはさめば「誰?あんた」となるのは火を見るよりも明らか…。
そそくさと退場しました。


情けなく感じたり、がっかりしたり、というところだと思いますが、きっとこれが現実なのだと思います。
おそらく、多くの中高生は同じような感覚なのではないでしょうか。


確かに、まだまだ知識も経験も乏しい中高生がポジティブに将来のことを考えるということは難しいことでしょう。
しかし、それこそ、モラトリアムとして高校1年生まで時間を浪費してしまうのはもったいなさすぎます!


学校、先生方は、子どもたちがもっと前向きに自分自身の将来と向き合えるようなサポートをしていかなければいけないのだろうなと思います。
そして、それは先生方だけが果たすべき役割なのではなく、私たち大人すべての人が担うべき役割だと思うのです。


その後、進路指導強化講座にご参加いただいた学校の生徒さんが少しでも自分自身のキャリアデザインに前向きに取り組んでくれているといいなと思います。